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【インドネシアでLCC航空会社が墜落事故】〜改めてLCCは危険なのかそうでないのかを考える〜

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今朝、ショッキングなニュースが飛び込んできました。

 

日本時間の8時ごろ、インドネシアの格安航空大手「ライオンエア」のジャカルタ発パンカルピナン行(JT610)が、離陸から13分後に通信が途絶え、墜落したと報じられました。

 

乗客は189人。現地メディアは墜落したと見られる場所から残骸や荷物などが見つかったと報じています。民間機の事故として3年で最悪の犠牲者を出す惨事となる可能性があります。

 

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「flightrader24」でも通信が途絶えている事が確認できます。

この時点で高度3650FT(約1100m)なので、何か異常があったのには間違いありません。

 

現時点では何が原因なのかはわかっておらず、調査を待つことになりそうです。

 

墜落機は最新機材ボーイング737-Max

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今回の事故で気になるのは、墜落機が最新気鋭だということです。

当機材のボーイング737Maxは今年8月にライオンエアに引き渡されたばかり。

737maxが初めて就航された2017年以来初の事故となってしまいました。

 

飛行機そのものの不具合なのか、人為的ミスなのか。

 

するとこーいう話が出てきます。

「LCCだから堕ちたんだ」

「LCCは危険だ」

 

本当にLCCだから危険なのか。大手は危険じゃないのか。

そこを改めて考えたいと思います。

 

 

過去のLCCの事故 

今回の事故はLCC航空会社の事故でした。

ここで、過去のLCCの事故を振り返ります。

 

エアアジア8501便墜落事故

2014年12月28日、エアアジア8501便はジュアンダ国際空港を出発後約50分後に消息を絶ち、その後墜落が確認されました。乗客乗員162人全員が犠牲となりました。

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当機はエアバス320-216。

 

墜落原因として、システム障害と人為的ミスによると発表されました。

 

出発前、地上クルーからパイロットへ「ECAM(エアバスが装着するモニタリング装置)から常に警報がなる異常がある」と報告をするもののオートパイロットを切ると鳴らなくなるという解決法を見つけ、機体異常なしと指示を出します(この時点で問題では?)

 

離陸後、報告通りECAMから警報が鳴るが、鳴ったり消えたりと繰り返されたそう。4回目の警報で機長は解決策であるオートパイロット(自動操縦機能)を一旦オフを実行します。

これが墜落への一歩でした。

 

対地速度時速800キロ以上で巡航する航空機では、ミリ単位のフラップの制御などすべて電子制御に任せられています(オートパイロット機能)。上空ではたった2度フラップが傾くだけで機体は大きく振られてしまいます。

が、この時機長はそのオートパイロット機能を切ってしまったのです。

それによりコントロールを失った機体はどんどん高度を下げていきます。 それを戻そうと副機長が操縦桿を大きく動かしますが、それにより副機長の平衡感覚が失われてしまいました(ヒトは急激でかつ急速なロールを感じると平衡感覚が失われる)

 

このようにシステム障害と人為的ミスが重なり、機体は海面へ激突してしまいました。

 

 

ただこれが「LCCだから起きた事故なのか」というところです。

 

そうでしょうか。LCCのせいだからでしょうか。

間違いなく、パイロットの人為的ミスです。

このパイロットも総飛行時間は機長は2万537時間というベテラン。

 

つまり、低レベルパイロットだったわけでもないのです。

 

考察するに、LCCだから起きた事故ではなく、LCCで起きてしまった事故であるということです。

 

 

 

 

 

日本のLCCの運行環境

日本のLCCはどうなのでしょうか。

 

少しデータは古く4年前2014年の話になりますが、当時のLCC(ピーチ、ジェットスタージャパン、バニラエア、春秋航空)では、パイロットなど人員不足により多数の欠航便を出しました。

 

世界的なパイロット不足の背景の中、LCCではパイロットの自社養成をしていないので、不足するのは目に見えています(ピーチが2018年に自社養成を開始と発表。その他は無し)

 

つまり、パイロット1人に対するフライトが多くなります。1日に5便運行する事もあるらしく、また空港での滞在時間も短いため、着陸して30分後に離陸なんてことも。

 

このことから「疲労」による事故が心配にあげられます。

 

LCCのパイロットは低レベルではない

「安いのは低レベルのパイロットを雇っているから」なんて話を聞きますがそれはあり得ません。

 

少なくとも、日本の安全基準を満たしているはずですし、安全面でコストカットする事は絶対あり得ません。かえってリスキーすぎます。

 

ピーチやバニラエアはANAが上に付いていますから安全面へ十分にお金をかけているでしょう。

また、JALが破綻した時に大量にパイロットがLCCへ再就職もしていますから、若手パイロットしかいないというのはあり得ません。

 

ただし、やはりピンキリになってしまうのが現状です。

どうしても養成していない分、経験豊富な人とそうでない人と差が出てしまいます。

 

 

整備面も高水準

整備の面でも、高水準だと考えます。

ピーチとバニラエアではANAのチームなので、整備環境はANAと同じ水準です。

また、他のLCC航空会社も同じように安全基準は満たしているはずですし、機材を1種類限定してる会社がほとんどです。

つまり、1つの機種に限定することで、その機種に対して経験を多く詰めることにもなります。

 

人材や整備面でコストカットは考えられません。

 

ではなぜ安いのか

簡単です。

「欠航しやすいから」です。

 

先ほども言った通り、人手が足りていません。

LCCはその人手のパックアップがいないのです。

大抵の大手では、パイロットの体調不良等に対応できるよう、パックアップパイロットもいますし、突然の機材不良があればその代替機材があるわけです。

 

LCCではそれがない。だから欠航しやすい。だから安い。

 

他にも、座席数が多いとか窓口がないとか様々な理由がありますが、1つ言えるのは

 

安全性をカットしてるから安い

あり得ない。

 

これだけは言える事だと思います。

安くするために経験のないパイロットや資格のない整備員を雇ってるなんて事はありません。

 

事実、日本LCCでは今までに全損墜落事故は起きていないのです。

 

ただし、リスクはあります。先ほど申したように「疲労」についてのリスクはないとは言い切れません。そこが唯一大手と比べてリスクになってしまうのだと思います。

 

 

まとめ

私が思うに、「LCC=危険」 という考えは間違っている

と考えます。

あまりにも直接的すぎます。

この説は「安全性と引き換えに安くしている」という意味になるのでそれはあり得ないということです。

 

ただし、何度もいうように「リスク」はあるんだと思います。

「疲労」というリスクは無いとは言い切れませんが、これも非常に少ない確率だと思います。

そこをどう捉えるか。によって考えは変わると思います。

 

 

今回の墜落事故もLCCだから起きた事故では無いと思います。

まだ、報告書がないのでわかりませんが、少なくともこのライオンエアが安全性と引き換えに安くしたLCC会社だというのは考えられません。

 

 

「LCCだから危険」という考えはあまりにも抽象的すぎるのではないでしょうか。